工数管理はExcelから始めてみよう

働き方改革

工数管理はExcelから始めてみよう

「働き方改革」の動きが活発になると、会社全体としての利益管理だけでなく、社員一人ひとりやプロジェクト単位での工数管理がより一層求められてきます。社員の各タスクへの所要時間を把握できなくては、最適な人的リソースの把握も難しいからです。

また、利益最大化のためだけでなく、過重労働を改善するための手法としても工数管理の必要性が高まっています。そこで今回は、工数管理の重要性と、導入としてのExcel管理、発展としてのツール管理、それぞれの特徴について紹介します。

工数管理がなぜ重要なのか?

「工数」とは「作業時間」ともとらえられ、プロジェクトや業務を達成するまでの社員一人ひとりの所要時間のことを指します。この作業時間を「管理」し、コストを正しく把握することは会社にとって大変重要です。人件費を算出できるだけでなく、社員の生産性や効率も把握することができるため、時にはそれらの改善を図り、全体的な利益の底上げを期待することも可能だからです。

会社経営というのは、可能な限り利益を最大化することが重要です。会社全体としての利益だけでなく、プロジェクト単位での利益も算出することで、より具体的で、深みのある改善案を打つことができるようになります。

また、近年過重労働対策への社会的な取り組みが本格化しています。それによって、雇い主は、社員の就業時間を正しく把握することを求められています。そのような状況において、工数管理をして社員の負担を把握し、人的リソースの再配分を行うことで、社員への負担を軽減することにもつながります。

まずはExcelで始めてみるという手も

まずは工数管理をExcelで始めてみるという手法も大変お勧めです。たとえば、管理者がプロジェクトメンバーの人数ごとのファイルをメンバーに展開し、1日ごとに1セルずつ作業時間を入力してもらいます。60分であれば「1」、30分であれば「0.5」というように、単位をそろえるようにしてください。1カ月後にメンバーからこれらのファイルを収集し、データをまとめ、ピボットテーブルで各メンバーの名前ごとの作業時間を分析するのです。こうすることで、作業時間が見える化できます。

また、使い慣れたExcelであれば、比較的導入もしやすく、編集や、一定レベルまでのアプローチで分析をすることも可能なはずです。ポイントは、社員に忘れず毎日記録させるということです。この点が抜けると全体的なデータとしても役に立たなくなってしまうからです。

なお、インターネット上では、Excelでの工数管理用のテンプレートも提供されていることがあります。まだ試したことのない管理者は、効果測定のためにも一度Excelから導入してみるというのも良いかもしれません。

本格的に管理するときはツールが便利

Excelは簡単で便利ではあるのですが、やはり更に高度な分析や、効率性を求める場合だとExcelには限界があります。たとえば、管理者はメンバーが本当に毎日記録をつけているかどうかの確認にも手間がかかりますし、記録できていなかった場合、もしくは異常な実績になっている場合などに、通知を受けることもできません。時間が経った後にこれらの事態に気づくようでは、確認と修正のために余分な工数がかかることは容易に想像がつきます。

そのため、Excelを通して工数管理の効果を理解できたようであれば、より本格的なツールを導入する方が便利です。ツールの種類にもよりますが、上記のアラート機能に加え、確認作業の迅速化、作業予測時間と実績の一括管理、視覚的な効果での一覧表示など、Excelでは実現できなかったような機能があることがほとんどです。もちろん、実績の計算の自動化もされますので、運用フェーズだけでなく、後の分析フェーズにおいても確実に効率は上がるといえるのではないでしょうか。

時代が求める工数管理

工数管理の重要性が業界問わず広がってきています。会社の利益を最大化するためだけというよりは、日本国内の従来の働き方を問い直すような時代の流れの力が働いているからです。これから雇い主や管理者は、今まで以上に社員の働き方と負担を把握し、時代に合った組織運営を進めることが必要になってくるのではないでしょうか。

そうした意味でも、工数管理をまだ導入したことがないという企業は、まずはお手軽なExcelで管理することから始めてみてはどうでしょうか。